先日の土曜日、東京のベルサール九段で行われたウェブ解析系のイベント『CSS Niteビギナーズ Web解析』に行ってきました。非常に豪華な登壇者達による講演の要点を、少しずつ感想を交えながらレポートします。
セッション1.『今更聴けないGoogleアナリティクスの基本』 吉田喜彦氏
最初に登壇した吉田氏は『カグア!Googleアナリティクス解説Blog』というタイトルでGoogleアナリティクス(以降GA)や解析に関するブログを書いたり、入門書『Googleアナリティクス基礎講座』を書かれたりしています。解析に少しでも関わる人であれば、ブログに行き当たった事があるのではないでしょうか?
吉田氏のセッションでは、GAの基本的な使い方やその応用編、実際の案件におけるアドバンスセグメントやマイレポートの使い方を説明されました。
学び:ECサイト以外でのコンバージョンとして、コーポレートサイトならPDF資料のダウンロード、コンテンツサイトなら訪問別PV数や滞在時間などを考えるべし!
セッション2.『自社サイトの要件に応じたカスタムレポート作成術と事例』 小川卓氏
次に登壇した小川氏は、リクルートやサイバーエージェントでメディアの解析などを長年行ってこられた方で、著書に『ウェブ分析レポーティング講座』などがあります。僕もこの本は読みましたが、ウェブ解析、ウェブを使ったマーケティングの基本となる事が全て書かれている超おすすめ本です。
小川氏はGAの機能の1つである、カスタムレポートの作り方や活用の仕方について話されました。目標(CV)ありきの解析をする際には、そのサイトの目標に合わせた指標を見る必要がありますが、そもそも解析士がデータ取得に充てるべき時間はとても短い。だからこそカスタムレポート等の機能を使って時間短縮しましょうという事でした。
学び:アナリストは分析に50%以上の時間を使ってはいけない。残りの時間は、改善のアイデア出しに充てるべし!
セッション3:『”どこからてをつけていいかわからない”から卒業するサイト改善の初歩とA/Bテストの使いどころ』 古荘貴司氏
古荘氏とはちょうど先週、関西のイベントでお会いして少しだけお話しさせていただいたところでした。Soy CMSやBanana Adといった商品を開発されている日本情報化農業研究所という会社をされています。
古荘氏は、A/Bテストを行う意味についてお話しされました。何かウェブ施策を打つ時、事前に仮説を立てる事は出来ますが、それが必ずしも、ピンポイントで正しいとは限らない。A/Bテストを行うことで、実際のユーザーの反応を見て次の施策を決定できる点がメリットだと言う事でした。
A/Bテストは、解析をしていくと必ず試してみたいときが来ると思っているので、いつか使ってみたいサービスです。
セッション4:『「驚き・盲点・発見」オンラインユーザビリティ調査』 細川俊氏
細川氏はリモートユーザビリティ調査のツール、GhostRecを日本で提供している株式会社DEMOの方です。
誰もが「やった方が良い」ことはわかっていても、コストや手間が障害となりなかなか実現できないユーザビリティテスト。これをリモートで行うことによって、地理的、時間的な制約を排除できたり、多くのサンプルで実験ができたりするということメリットがあるとお話しされました。また、実際にGhostRecの使い方デモを紹介されました。
サイトユーザーのレコーディングサービスは色々あり、いくつか試した事がありますが、サイトリニューアル等の際に既存サイトの問題点を確認するのに良いツールだと思います。これもいつか使ってみたいですね。
セッション5:『Googleアナリティクスで企業アクセス分析』 室園拓也氏
室園氏は、サイトユーザーのIPアドレスからアクセスされている地域や企業までを特定できるツール、どこどこJPの方です。
IPアドレスから地域や企業を細かく特定できれば、リアルの面での営業活動に大きく貢献させる事が出来ます。例えば「どこどこの会社からのアクセスがここ最近多い。しかもAページだけ極端に!」という事であれば、その会社に商品Aの営業をかけるということです。
お話の中で出て来た事例に表示された(=IPアドレスから特定された)企業名がとても生々しくて、これはWEB部門と営業部門が上手く協力出来る企業には特に役立ちそうなサービスに感じました。
長くなりますので、PART1はここまでとし、PART2は明日火曜日に更新します!
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