TEDxKyotoに行ってきました

見習い小僧

TEDxKyotoに行って来た話をする前にまず、TED(TEDカンファレンス)とは?みたいな説明をしてみます。TEDカンファレンスとは、アメリカのカリフォルニアで年に一度行われる、様々な分野の専門家が自分の持つアイデアについてプレゼンテーションを行うイベントです。英語で行われるプレゼン(勿論!)がとてもわかりやすい事から、日本ではよい英語の教材として紹介される事も多いこのイベント。近年ではその理念を引き継いだ同様のカンファレンスシリーズ“TEDx”が世界各地で開催されるようになりました。日本ではTEDxTokyoが2009年に開催されたのをきっかけに、これまで沖縄や仙台などで開催されています。

そんなTEDカンファレンスやTEDxのことが僕は以前から好きで、YouTubeで見る事が出来る様々なプレゼンをよく見ていました。(因に僕が好きなのはイギリスのセレブシェフ、ジェイミーオリバーのプレゼンです。)そんな中、あのTEDxが京都で開催される!みたいな話をFacebookで目にし、迷わず応募する事にしたのです。

TEDxKyoto2012_1

イベントは京都大学の宇治キャンパスで行われました。9:30の開場時には既に50人以上は並んでおり、その後も続々と人が集まってきました。ただ、凄いのは人の数じゃなくて集まった人の多様さでした。大学生っぽい若者から貫禄のあるおじさま、女性も沢山いて何より外国人の方の多い事多い事。半分くらい外国の方じゃないかというほどでした。また、日本人の方でも英語でコミュニケーションをとれる方が多く、開場前からTEDxっぽいインターナショナルな空気をひしひしと感じました。

TEDxKyoto2012_2

プレゼンテーションの中で個人的に1番興味深かったのは、小説家の平野啓一郎氏のプレゼンでした。自己愛をテーマにしたプレゼンの中で平野さんは次のようにお話しされていました。(お話そのままではなく、僕が受け取った理解で記します)「“自分”というものは一緒にいる相手によって様々に変化する。そしてある人といる時の自分は輝いているが、別のある人といるときには冴えない、という事が起こる。愛とは寧ろ、ある特定の他者のおかげで自分を愛す事が出来るという状況なのではないか?そして『あんなに素直になれたのはあの人の前だけだった』そういう気持ちが別れの苦しみなのではないか?」この話を聞いてなるほどなと思いました。登壇者の皆さん本当に面白いプレゼンをされていたのですが、平野さんのプレゼンは少なくとも僕にとっては今までに考えた事の無いような自己愛の解釈の仕方で、そこに小説家である平野さんらしいアイデアの表現方法が見えた気がしました。

TEDxKyoto2012_3

プレゼンの合間とプレゼン後にとても長い交流時間があるのも、このTEDxKyotoの特徴でした。参加者だけでなく登壇者も混じって行われた交流会では、ほとんどの人がとても積極的に話しかけていく光景が見られました。実は今回のTEDxKyotoへの参加の際には、観覧希望者は希望理由などを詳細に書いて運営側に提出する必要があり、それぞれの参加者が何かしらの強い動機があって会場に来ていたということが、多くの参加者が積極的にお互いの交流を求めていく雰囲気作りに貢献したのではと感じました。

今回初めて京都で行われたTEDxに参加してみて、話の内容や参加者の質の高さを実感し、とても有意義なイベントであったと感じました。運営は基本的にボランティアスタッフが多いようですが、スタッフの方々の熱意も感じる良いイベントであったと思います。来年もあれば是非参加したいと思います。このブログ(長くなりましたが)を読んで頂いた方も、まずは本場TEDのプレゼンや、TEDxKyotoのプレゼンをYouTubeで見てみる(後ほど公開される予定)のはいかがでしょうか?

 

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