デザイン人間工学って?

wakataemi

はじめまして。半年前にアルバイトとして入社した新しい見習い小僧、エミリーです。現在は京都の女子大学に通っています。どうぞ、よろしくお願いします。

今回は、私が所属するゼミと研究領域について紹介します。

はじめに

私はゼミで、デザイン(画面、サービス、UX)や人間工学を中心に、その周辺領域であるマーケティングや統計など、幅広い分野を学んでいます。また、個人研究として取り組んでいるのは、「デザイン人間工学」のフレームを用いた製品やサービスの分析・評価です。

そして私たちのゼミでは、研究成果を学会や研究報告会で積極的に発表しています。インフォバーンKYOTOとの出会いも、元をたどれば京都支社長がゼミの研究報告会に足を運んでくださったことがきっかけです。このありがたいご縁と環境に感謝して、これからもゼミとアルバイトと小僧ハウスと。全力で精進して参ります!

デザイン人間工学って?

前置きが長くなってしまいましたがここからが本題です。

そもそも「デザイン人間工学」とは何なのでしょうか。ここでいうデザインとは、造形を中核とした狭義のデザインではなく、1つのシステムやサービスとして考える広義のデザインを指しています。そして人間工学とは、人間とシステムの調和を考える科学的な学問です。その種類は、以下の身体系、認知系、組織系に分けられます。

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しかしながら、多くの人が「人間工学=身体系」「認知工学=認知系」というイメージを持っており、しばしば人間工学は古い学問だと認識されているようです。

人間工学はコンピュータが普及していない時代(1956年ごろ)から存在するため、身体系へのニーズが高かった時代の印象が強いのだと思います。しかし実際は「もの(物)」から「こと(情報)」へ、「使いやすさ」から「分かりやすさ」へという時代の流れにしたがって、人間工学が扱う領域も身体系から認知系へと、検討すべき領域のウエイトをシフトしてきています。したがって、人間工学は決して古い学問ではなく、むしろこれからますますニーズが高まると期待されているのです。

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そして今までは、デザインと人間工学は別々に考えられていましたが、ものづくりが複雑かつ高度になり、製品そのもののデザイン検討だけでは追いつかなくなってきました。ものづくりをシステム全体のしくみやサービスとして考えなければならない現在、人間工学の知見なしでデザインをすることはほぼ不可能なことだと言えるでしょう。

そこで人間工学をデザインの土台として位置付け、デザインと人間工学の領域を統合することによって、論理的にアプローチしていこうというのが「デザイン人間工学」なのです。

まとめ

私の拙い説明で恐縮ですが、「デザイン人間工学」の考え方について少しはご理解いただけたでしょうか。
次回以降は、人間工学に纏わる事例や豆知識の紹介と京都オフィスでの学びについて発信していきます。お楽しみに!